116回 A-63
35 歳の女性。右側咬筋部の疼痛を主訴として来院した。顎関節症Ⅰ型と診断
し、犬歯誘導型のスタビライゼーションスプリントによる治療を計画した。初診時
の口腔内写真(別冊No. 19A)、タッピングでの調整終了時(別冊No. 19B)及び側
方滑走運動での調整時のスプリントの写真(別冊No. 19C、D)を別に示す。
削合すべき部位はどれか。 3 つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
解答:a b d
解説:
顎関節症Ⅰ型⇒関節円板でなくて咀嚼筋の疼痛による
犬歯誘導型⇒犬歯誘導なので犬歯以外のところで側方運動時(青色)に当たりすぎているところを調節する必要がある
スタビライゼーションスプリント⇒左右均等の接触にして顎関節の過度な負担を減らすためのもの
116回 B-55
9 歳の男児。開口障害を主訴として来院した。 4 年前から口が開きにくいことに
気付いていたがそのままにしていたところ、 3 日前にかかりつけ歯科医で精査を勧
められたという。開口量は 15 mm で、開口時に疼痛はない。初診時のエックス線
画像(別冊No. 19A)、CT(別冊No. 19B)及び 3D-CT(別冊No. 19C)を別に示す。
原因として考えられるのはどれか。 1 つ選べ。
a 咬筋の肥大
b 下顎頭の骨折
c 下顎頭の腫瘍
d 筋突起の過長
e 顎関節の骨性癒着
解答:d
解説:
Bの写真⇒関節窩に下顎頭が正しい位置に入っている。なので顎関節の位置は問題ない。
Cの写真⇒左側の筋突起が頬骨弓を飛び越えているのが分かる。つまり筋突起が長い⇒頬骨弓にあたって開口障害を引きおこす。
116回 D-83
咀嚼筋腱・腱膜過形成症の特徴的な所見はどれか。 2 つ選べ。
a 開口制限
b クリック
c 下顎の偏位
d 下顎角部の肥大
e 顎関節部の圧痛
解答:a d
解説:
咀嚼筋の腱および腱膜が過形成することにより筋肉の伸びるのを制限され開口障害がおこる。痛みがないのに口が開きにくくなる。
咬筋が発達する⇒下顎角あたりが肥大する。