- 117回 A-16
- 117回 A-38
- 117回 A-89
- 117回 A-90
- 117回 B-1
- 117回 B-17
- 117回 B-35
- 117回 B-39
- 117回 B-41
- 117回 B-48
- 117回 B-63
- 117回 B-73
- 117回 B-77
- 117回 B-87
- 117回 C-12
- 117回 B-66
- 117回 C-17
- 117回 C-22
- 117回 C-48
- 117回 C-66
- 117回 Cー69
- 117回 C-73
- 117回 C-75
- 117回 C-82
- 117回 D-12
- 117回 D-24
- 117回 D-32
- 117回 D-36
- 117回 D-53
- 117回 D-67
- 117回 D-76
- 116回 A-24
- 116回 A-27
- 116回 A-34
- 116回 A-49
- 116回 A-79
- 116回 A-82
- 116回 A-85
- 116回 B-11
- 116回 B-21
- 116回 B-24
- 116回 B-31
- 116回 B-68
- 116回 B-83
- 116回 B-90
- 116回 C-8
- 116回 C-19
- 116回 C-31
- 116回 C-40
- 116回 C-50
- 116回 C-51
- 116回 C-81
- 116回 D-10
- 116回 D-22
- 116回 D-29
- 116回 D-74
- 116回 D-89
- 116回 D-90
- DH 32回 午前54
- DH 32回 午前55
- DH 32回 午前81
- DH 32回 午前93
- DH 32回 午前102
- DH 32回 午後53
- DH 32回 午後54
- DH 32回 午後55
- DH 32回 午後96
117回 A-16
矯正歯科治療の目標とする咬合状態はどれか。 1 つ選べ。
a 仮想正常咬合
b 機能正常咬合
c 個性正常咬合
d 典型正常咬合
e 暦齢正常咬合
解答:c
解説:
a 仮想正常咬合:ほぼ実在しない。完璧な歯並び。
b 機能正常咬合:多少基準から外れても日常生活は問題ない歯並び。
c 個性正常咬合:個性にあった正常でベストなかみ合わせ
d 典型正常咬合:集団や民族などの典型的な形態をもつ咬合
e 暦齢正常咬合:完璧な咬合ではないが年齢に応じた正常咬合で成長・発育の段階の咬合
117回 A-38
歯並びが悪いことを主訴として来院した 10 歳の男児。初診時の口腔内写真(別冊
No. 13A)とエックス線画像(別冊No. 13B)を別に示す。セファロ分析の結果を図
に示す。
骨格型と診断名の組合せで正しいのはどれか。 1 つ選べ。
a 骨格性Ⅰ級 過蓋咬合
b 骨格性Ⅰ級 上下顎前突
c 骨格性Ⅱ級 歯性上顎前突
d 骨格性Ⅱ級 下顎遠心咬合
e 骨格性Ⅲ級 反対咬合
解答:a
解説:
セファロ⇒オーバーバイト気味(口腔内写真からも)、骨格性はNp、下顎前歯が舌側傾斜
叢生⇒上顎下顎ともに見られる
臼歯関係⇒まだ混合歯列期
117回 A-89
化学重合型の接着性レジンを用いてブラケットを歯面に装着する過程の写真(別
冊No. 33)を別に示す。
実施の順番に並べよ。
解答: ① → ② → ③ → ④ → ⑤
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
解答:c b a e d
解説:
c:歯面清掃
b:エッチング
a:歯面乾燥
e:ブラケットにレジンを盛っている
d:歯にブラケットを張り付けている
117回 A-90
22 歳の女性。歯並びが悪いことを主訴として来院した。第一大臼歯の咬合関係
は両側 AngleⅠ級である。検査の結果、arch length discrepancy は上下顎ともに
‒ 2.0 mm であった。模型計測の結果、Spee 彎曲の左右の深さの平均は 1.0 mm
で、arch length discrepancy に換算すると ‒ 1.0 mm であった。FMIA は 52.0 度
であった。初診時の口腔内写真(別冊No. 34)を別に示す。
Total discrepancy を求めよ。
ただし、FMIA の基準値は 57.0 度とする。なお、小数点以下第 2 位の数値が得
られた場合には、四捨五入すること。
解答:- ① . ② mm
解答:7.0
解説:
トータルディスクレパンシー=アーチレングスディスクレパンシー + セファログラムコレクション + スピーの彎曲
セファログラムコレクション=(FMIA-57)÷2.5×2=ー4mm
なので
トータルディスクレパンシー=ー2mm + (ー4mm) ー1mm=ー7mm
117回 B-1
インプラント義歯の上部構造装着に用いるのはどれか。 1 つ選べ。
a 印象用コーピング
b カバースクリュー
c ヒーリングキャップ
d アバットメントスクリュー
e サージカルガイドプレート
解答:d
解説:
a 印象用コーピング ⇒印象体にピックアップされる
b カバースクリュー ⇒インプラント体の蓋のこと(2回法)。歯肉や骨が入り込まないようにする。
c ヒーリングキャップ ⇒インプラント体の蓋(1回法)
d アバットメントスクリュー ⇒〇
e サージカルガイドプレート ⇒インプラントを植立させる位置をシミュレーション通りにするためのもの。
117回 B-17
口腔内写真(別冊No. 4)を別に示す。
この装置に用いるワイヤーの太さはどれか。 1 つ選べ。
a 0.3 mm
b 0.5 mm
c 0.7 mm
d 0.9 mm
e 1.2 mm
解答:d
解説:
a 0.3 mm
b 0.5 mm:保持断線(個々の歯を動かすため)。細いから曲げやすい。
c 0.7 mm
d 0.9 mm:0.5mmのものをつけるのである程度太くないとつけにくい。主線は歯にそわしたい。
e 1.2 mm:曲げにくい
117回 B-35
エッジワイズ法でアーチワイヤーを垂直方向に屈曲するのはどれか。 1 つ選べ。
a トルク
b トウイン
c インセット
d オフセット
e ティップバックベンド
解答:e
解説:
ティップバックベンドだけが垂直方向に屈曲する。セカンドオーダーベンドで使う。歯軸を唇舌的移動させるために垂直方向に屈曲する方法。
abcdは水平にひねる。
117回 B-39
23 歳の男性。下あごが出ていることを主訴として来院した。診断の結果、上顎
両側第一小臼歯と下顎両側第三大臼歯の抜去後、下顎枝矢状分割術による外科的矯
正治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊No. 11A)、口腔内写真(別冊
No. 11B)及びエックス線画像(別冊No. 11C)を別に示す。セファロ分析の結果を
図に示す。
術前矯正治療における治療方針の組合せで適切なのはどれか。 1 つ選べ。
a 上顎前歯の唇側傾斜 上顎臼歯の頰側傾斜
b 上顎前歯の舌側傾斜 上顎臼歯の頰側傾斜
c 下顎前歯の唇側傾斜 下顎臼歯の頰側傾斜
d 下顎前歯の舌側傾斜 上顎臼歯の頰側傾斜
e 下顎前歯の舌側傾斜 下顎臼歯の舌側傾斜
解答:c
解説:
セファロ:下顎前突、上顎前歯唇側傾斜、下顎前歯舌側傾斜
臼歯関係:AngleⅢ級
叢生:上顎下顎とも目立たない
上顎前歯をこれ以上唇側傾斜してはいけない、下顎前歯はこれ以上舌側傾斜していはいけにのでbcに絞れる。
臼歯部の咬合をみてみると咬頭と咬頭がぶつかっている状態。 今 下顎枝 矢状 分割術によって 下顎は後ろにい移動する。そして 上顎臼歯部を 頬側 傾斜したら さらに 噛めなくなるので上顎臼歯はどっちかっていうと 内側に入れなくてはいけない。なのでbは不正解でcが正解です。
117回 B-41
抜歯症例のセットアップモデルで評価するのはどれか。 2 つ選べ。
a 咬合高径
b 咬頭嵌合の状態
c 早期接触の有無
d 大臼歯の近心移動量
e 上下顎骨の前後的関係
解答:b d
解説:
セットアップモデル⇒予測模型のこと。石膏模型から歯の部分を切り離したのちに正しい歯列弓の形態になるよう模型上で再配列したもの。
a 咬合高径 ⇒△ 微妙に見れる。ワックスの部分で調整できる。
b 咬頭嵌合の状態 ⇒〇
c 早期接触の有無 ⇒早期接触がない状態
d 大臼歯の近心移動量 ⇒抜歯したあとを埋める。何mm移動させるかなどを見る
e 上下顎骨の前後的関係 ⇒歯のみなので×
117回 B-48
20 歳の男性。前歯で物が咬みにくいことを主訴として来院した。診断の結果、
抜歯を伴うマルチブラケット装置を用いた矯正歯科治療を行うこととした。初診時
の顔面写真(別冊No. 14A)、口腔内写真(別冊No. 14B)及びエックス線画像(別冊
No. 14C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
解答:d
解説:
セファロ:下顎骨がやや大きい。
叢生:上顎が叢生が目立つ。
臼歯関係:AngleⅢ級
上顎が叢生 なので3番を遠心に動かして2番を並ばせたい!⇒4番か5番どちらを抜く?
今はAngleⅢ級、なので6番が前に出てきて欲しい。なので6を近心移動させるには5番を抜くのが近道。
下顎は?⇒やや叢生気味だが 綺麗に並んでいるが、主訴が 前歯で噛みにくいということもあり 、アングルの関係も改善したいので 下顎も 抜歯した方がいい 。
となると下顎は6番は近心、つまに 前に来ないで欲しい。つまり3番は 遠心に移動させてスペースを稼ぎたいけれど 6番は前に出したくないので そういう場合は4番を抜く。
4番を抜くか5番を抜くかは6番が大きく関係している!!
117回 B-63
マルチブラケット装置を用いた矯正歯科治療中の口腔内写真(別冊No. 21)を別に
示す。
矢印の歯の遠心移動に併用するのはどれか。 1 つ選べ。
a Ⅱ級ゴム
b 交叉ゴム
c 垂直ゴム
d セパレーター
e エラスティックチェーン
解答:e
解説:
a Ⅱ級ゴム ⇒Ⅱ級改善:下顎の大臼歯の近心移動、つまり下顎を前に。
b 交叉ゴム ⇒交叉咬合に使う
c 垂直ゴム ⇒開口を修正する
d セパレーター ⇒矯正のときの歯間離開
e エラスティックチェーン ⇒パワーチェーンともいう。右下6番をひっかけてゴムの弾力により遠心移動させる。
117回 B-73
24 歳の女性。前歯の歯並びが悪いことを主訴として来院した。診断の結果、
4 4 、 4 4 の抜歯とマルチブラケット装置を用いた矯正歯科治療を行うこととし
た。初診時の顔面写真(別冊No. 27A)、口腔内写真(別冊No. 27B)及びエックス線
画像(別冊No. 27C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
併用するのはどれか。 2 つ選べ。
a 交叉ゴム
b 咬合挙上板
c 急速拡大装置
d リンガルアーチ
e 歯科矯正用アンカースクリュー
解答:d e
解説:
セファロ:骨格は問題なし。上顎下顎ともに中切歯が唇側傾斜
臼歯関係:AngleⅠ級⇒動かしたくない。
叢生⇒上顎が目立つ。右上2番
右上2番のスペースがないため抜歯したと考えられる。4番を抜いて3番を下げて2番のスペースを作る。
AngleⅠ級をそのままにしておきたいため動かしたくないが抜歯したため前にでてきそう。⇒6のアンカレッジロスをふせぐためにリンガルアーチとアンカースクリューで6番を固定して動きを止める。
b 咬合挙上板 :バイトは正常
c 急速拡大装置:小児に使用
117回 B-77
顎整形力を発揮する矯正装置はどれか。すべて選べ。
a ヘッドギア
b 急速拡大装置
c チンキャップ
d マルチブラケット装置
e Nance のホールディングアーチ
解答:a b c
解説:
a ヘッドギア ⇒上顎の成長抑制するために使う
b 急速拡大装置 ⇒上顎骨の正中縫合を開いて側方拡大する
c チンキャップ ⇒下顎の成長抑制のために使う
d マルチブラケット装置 ⇒エッジワイズのワイヤーの力で歯を動かす
e Nance のホールディングアーチ ⇒臼歯が前に動かないように前歯と臼歯で引っ張り合いレジンバンドによって前にいくのを抑制する
117回 B-87
矯正装置の写真(別冊No. 32)を別に示す。治療後に増加するのはどれか。
2 つ選べ。
a FMA
b Y 軸角
c 顔面角
d SNA 角
e SNB 角
解答:a b
解説:
サービカルプルヘッドギア。上顎前突を抑制する。首を固定源にする。6番を後下方、つまり遠心に引っ張って上顎大臼歯のてい出を伴うため咬合挙上もできる。
a FMA ⇒バイトが上がると下顎下縁平面が下に下がる
b Y 軸角 ⇒6番が後ろに下がるため大きくなる
117回 C-12
顎態模型の基準平面はどれか。 2 つ選べ。
a 眼窩平面
b 顔面平面
c 口蓋平面
d 咬合平面
e フランクフルト平面
解答:a e
解説:
顎態模型とは:矯正用の模型。顔をまっすぐにしたときにどうなっているか見たい。フェイスボウを使う特殊な模型で顎を正確に再現したいときに使う。
眼窩平面+フランクフルト平面+正中矢状平面 を使う。
117回 B-66
器具の写真(別冊No. 24)を別に示す。
サードオーダーベンドの付与に用いるプライヤーはどれか。 1 つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
解答:b
解説:
まず ファーストオーダー ベッドで歯列にワイヤーを沿わせて アーチの形にする。
次に セカンドオーダーベントは 歯軸を遠心に傾斜させる、つまり垂直方向に曲げる。 唇側舌側的な移動が目的。
そしてサードオーダーベントは1本だけを動かすために 曲げる 。こちらは 水平的に 曲げる。いわゆる ワイヤーのねじれであるので断面が丸だとねじれることはないので断面は四角がよい。なのでレクタンギュラ ワイヤーじゃないと意味がない。ちなみに丸いワイヤーはラウンドワイヤーのこと。
まとめると、最初 丸いワイヤーである程度 揃えてからエクタングル ワイヤーで微調整するという感じ。
断面が平らなプライヤーを選べばいい。ツイードアーチベンディングプライヤー。このプライヤーは面と面で挟むものである。
a ア ⇒ヤング
b イ ⇒ツイードアーチベンディングプライヤー:トルクをワイヤーに付与する
c ウ ⇒溝形プライヤー
d エ ⇒バンドマージンコンタリングプライヤー
e オ ⇒メタルブラケットリムーバー
117回 C-17
口呼吸を伴う骨格性Ⅱ級にみられるのはどれか。 1 つ選べ。
a 上顎前歯の舌側傾斜
b 下顎前歯の舌側傾斜
c 下顎下縁平面角の過大
d 咬合平面傾斜角の過小
e 負のオーバージェット
解答:c
解説:
口呼吸⇒口が開いているので奥歯が伸び気味になる
骨格性Ⅱ級⇒上顎前突
前歯は両方とも唇側傾斜する。
117回 C-22
22 歳の男性。下顎の前突感を主訴として来院した。診断の結果、下顎枝矢状分
割術による外科的矯正治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊No. 3A)、
口腔内写真(別冊No. 3B)及びエックス線画像(別冊No. 3C)を別に示す。セファロ
分析の結果を図に示す。
適切な抜歯部位はどれか。 1 つ選べ。
解答:a
解説:
矯正の問題は 叢生 臼歯関係 セファロ !!この3つを絶対に確認してください。
セファロ:下顎骨が大きい、上顎前歯は唇側傾斜、下顎前歯は舌側傾斜
叢生:上顎は叢生、下顎はやや叢生ぎみだがアーチは整っている。
臼歯関係:AngleⅢ級
下顎枝矢状分割術を行うので、下顎は切ってずらせる。下顎前歯は舌側傾斜しているので唇側にたおしたい。唇側に傾斜させる分にはスペースはいらないので下顎の抜歯は必要なしと考えられる。
なので、上顎のみの抜歯のaを選ぶ。
117回 C-48
側貌の模式図(別冊No. 16)を別に示す。
側貌型の判定に用いる点はどれか。 3 つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
解答:a d e
解説:
側貌型⇒コンベックスタイプ、ストレートタイプ、コンケーブタイプ
横から見た時に上下顎前突になっているかを判断。
真ん中⇒ ア
上顎の点⇒エ
下顎の点⇒オ
ウは軟骨だから選ばない。
117回 C-66
13 歳の男子。咬み合わせの異常を主訴として来院した。初診時の顔面写真(別冊
No. 26A)、口腔内写真(別冊No. 26B)及びエックス線画像(別冊No. 26C)を別に
示す。セファロ分析の結果を図に示す。
※下顎側切歯を下顎中切歯として計測した。
正しい所見はどれか。 2 つ選べ。
a 骨格性Ⅱ級
b 上顎前歯の唇側傾斜
c 542 の先天欠如
d 234 の先天欠如
e 4 の先天欠如
解答:c d
解説:
矯正は セファロ、叢生、臼歯関係
セファロ:やや下顎前突。下顎前歯舌側傾斜
叢生、臼歯関係はまだ混合歯列期なのでとりあえずスルー
右上が76ED31で乳歯がまだありEDであることに気付いてほしい。
e右下4番はあることから、cdが正解。
117回 Cー69
矯正装置の写真(別冊No. 28)を別に示す。
治療後に増加するのはどれか。 2 つ選べ。
a FMIA
b IMPA
c SNB 角
d 歯列弓長径
e 歯槽基底弓幅径
解答:b d
解説:
リップバンパー。唇や頬からの圧力を排除し、舌圧により歯列を拡大する。また、大臼歯にバンドをつけているので後ろへ移動できる。
a FMIA ⇒下顎前歯が唇側傾斜
b IMPA ⇒大きくなる
c SNB 角
d 歯列弓長径
e 歯槽基底弓幅径 ⇒左右の4の根尖から根尖の長さ
117回 C-73
セファロ分析で上顎骨の重ね合わせに用いる計測点と基準平面の組合せは
どれか。 1 つ選べ。
a A 点 SN 平面
b A 点 口蓋平面
c A 点 顔面平面
d ANS SN 平面
e ANS 口蓋平面
解答:e
解説:
S点で重ね合わせるのが前提。AかANSかだが、A点にすると治療ごとに位置が変化するのでANSにする。ANSは前鼻棘の先端で上顎大臼歯の位置変化を評価する。
SN平面と口蓋平面だがANSを含むのは口蓋平面。
117回 C-75
18 歳の女子。上顎前歯の前突感を主訴として来院した。診断の結果、マルチブ
ラケット装置を用いて上顎前突の改善を図ることとした。治療中の口腔内写真
(別冊No. 31)を別に示す。
今後の治療目標として適切なのはどれか。 2 つ選べ。
a 上顎左側臼歯の遠心移動
b 下顎右側臼歯の近心移動
c 下顎左側臼歯の近心移動
d 上下顎歯列正中線の一致
e AngleⅠ級の大臼歯関係の確立
解答:b d
解説:
写真より右と左でゴムがかかっている方向が逆なのがわかる。まずこれに気付いてほしい。
左の上顎は前に動く、下顎は後ろに動く
右の上顎は後ろに動く、下顎は前に動く。
a 上顎左側臼歯の遠心移動⇒上顎左側の3,5のスペースどうするの?
b 下顎右側臼歯の近心移動⇒〇
c 下顎左側臼歯の近心移動⇒遠心移動の間違い
d 上下顎歯列正中線の一致⇒〇
e AngleⅠ級の大臼歯関係の確立⇒左側を見ると分かりやすい。もうすでに上顎左側4番を抜いてずれている。上顎しか抜いていないのにⅠ級は無理。
117回 C-82
間歇的な力を発揮するのはどれか。 2 つ選べ。
a 急速拡大装置
b リンガルアーチ
c 上顎前方牽引装置
d ハイプルヘッドギア
e トランスパラタルアーチ
解答:c d
解説:
間歇的な力とは装置をつけたときだけ矯正力が作用する。一定時間だけ作用する⇒上顎前方装置とヘッドギア
断続的な力⇒急速拡大装置
持続的な力⇒リンガルアーチ、トランスパラタルアーチ
117回 D-12
デンタルコンペンセーションを評価するのはどれか。 1 つ選べ。
a 咬合法エックス線画像
b パノラマエックス線画像
c 前歯部口内法エックス線画像
d 臼歯部口内法エックス線画像
e 側面頭部エックス線規格写真
解答:e
解説:
デンタルコンペンセーションとは骨格のずれのことです。上下顎の不調和を歯の傾きで補っている状態で歯性補償とも呼ばれています。
なので顎骨のずれが分かる写真は側面頭部X線規格写真。横から見たら上顎前突とか下顎前突が分かりやすい。
117回 D-24
15 歳の女子。上顎前歯の前突感を主訴として来院した。診断の結果、抜歯を伴
うマルチブラケット装置を用いた矯正歯科治療を行うこととした。初診時の顔面写
真(別冊No. 2A)、口腔内写真(別冊No. 2B)及びエックス線画像(別冊No. 2C)を
別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
適切な抜歯部位(智歯を除く)はどれか。 1 つ選べ。
解答:b
解説:
矯正の問題は 叢生 臼歯関係 セファロ !!この3つを絶対に確認してください。
セファロ:骨格異常なし。上顎前歯唇側傾斜
叢生:上顎2番が叢生、下顎は左側の2番が左上2番におされるようにして舌側傾斜しているけれど、全体としてはまぁ整っている。
臼歯関係:左右ともAngleⅢ級
☆ポイント
舌側に倒すのにはスペースがいるよ!唇側に倒す分にはスペースはいらないよ。
叢生が目立つ上顎の抜歯を考える。下顎の叢生はそこまでひどくないので抜歯を考えない。なのでbが正解。
117回 D-32
24 歳の女性。歯並びが悪いことを主訴として来院した。診断の結果、 上顎両側4番 、
左下4 、右下 5 の抜歯とマルチブラケット装置を用いた矯正歯科治療を行うこととした。
初診時の顔面写真(別冊No. 6A)、口腔内写真(別冊No. 6B)及びエックス線画像
(別冊No. 6C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
治療方針はどれか。 3 つ選べ。
a SNB の増加
b FMA の増加
c 上下顎歯列正中線の一致
d 上下顎中切歯歯軸傾斜角の増加
e 両側 AngleⅠ級の大臼歯関係の確立
解答:c d e
解説:
矯正の問題は 叢生 臼歯関係 セファロ !!この3つを絶対に確認してください。
セファロ:骨格異常なし、上顎・下顎前歯が唇側傾斜
叢生:上下顎とも叢生
臼歯関係:右側AngleⅡ級、左側AngleⅠ級
骨は異常がないことからSNB FNAは関係がない。
なので消去法的にcdeを選べる。
117回 D-36
アからイへの変化の理由はどれか。 1 つ選べ。
a 発育空隙の消失
b 霊長空隙の消失
c アンテリアレイシオの減少
d リーウェイスペースの消失
e required arch length の減少
解答:d
解説:
ア から イ の変化は10~12歳くらいの変化でガクンって歯列弓長が短くなっている。この頃の変化は4番5番にDEが置き換わる時期。つまり混合歯列期真っ盛り。
というわけでリーウェイスペースの消失が正解。
a 発育空隙の消失 :みにくいアヒルの子の時期で、上顎前歯1番の間に見られる隙間
b 霊長空隙の消失 :BC CD の間にある空隙、つまりCの周りの空隙。上顎は前歯の交換、下顎は臼歯の交換に使われる空隙。1,2番や6番が出ると閉鎖されるので6才頃に消失する。
c アンテリアレイシオの減少 :上下顎の前歯の比率のこと。
d リーウェイスペースの消失
e required arch length の減少 :5から5の長さ
117回 D-53
アンテリアレイシオが大きくなるのはどれか。 1 つ選べ。
a 上顎正中過剰歯
b 上顎中切歯の移転歯
c 上顎中切歯の巨大歯
d 上顎側切歯の円錐歯
e 下顎側切歯と犬歯の癒合歯
解答:d
解説:アンテリアレイシオ = 下顎6前歯の歯冠幅径 / 上顎6前歯の歯冠幅径
つまり上下前歯の比率。
過剰歯や移転歯は無視。
巨大歯は幅径大、円錐歯は幅径小、癒合歯は幅径小。
117回 D-67
5 歳の男児。前歯の歯並びが悪いことを主訴として来院した。口唇裂と口蓋裂に
対して手術の既往がある。初診時の口腔内写真(別冊No. 20A)とエックス線画像
(別冊No. 20B)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
適切な矯正装置はどれか。 2 つ選べ。
a 拡大床
b 咬合挙上板
c タングクリブ
d アクチバトール
e 上顎前方牽引装置
解答:a e
解説:矯正はセファロ、臼歯の咬合関係、叢生をチェック!
セファロ:上顎骨が小さいことが分かる。
臼歯関係、叢生:まだ混合歯列期で定まっていない
左上のBが欠損?と思いきや左上の1番にひっかってでてこれないことがX線写真よりわかる。⇒よこにこじあけなければ出てこれない…。
なのでaの拡大床で広げて左上Bを放出するスペースを作る。そして上顎が小さいことから上顎前方牽引装置で前に出す。
b c dは下顎の劣成長に使うから違う。
117回 D-76
矯正歯科治療中の口腔内写真(別冊No. 26)を別に示す。
上顎右側側切歯の根尖部口蓋側歯周組織にみられる変化はどれか。 2 つ選べ。
a 血流の亢進
b 歯根膜腔の拡大
c 破骨細胞の出現
d Howship 窩の形成
e セメント芽細胞の増殖
解答:b c d
解説:
リンガルアーチ。写真より唇側に向かって押し出そうとしているのがわかる。
a 血流の亢進 :血流は貧血する
b 歯根膜腔の拡大 :ちぢむ
c 破骨細胞の出現 :〇
d Howship 窩の形成 :〇破骨細胞が骨を吸収する際にできる波状の穴をHowship窩という。
116回 A-24
8 歳の女児。反対咬合を主訴として来院した。出生時に先天性疾患の診断を受け
ている。初診時の口腔内写真(別冊No. 3A)、下顎後退位の口腔内写真(別冊No. 3
B)及びエックス線画像(別冊No. 3C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示
す。
適切な治療方針はどれか。 2 つ選べ。
a 顎裂部骨移植
b 上顎切歯の唇側移動
c 下顎切歯の舌側移動
d 上顎骨の前方成長促進
e 下顎歯列弓の側方拡大
解答:a b
解説:
セファロ:骨格性はnp。上顎中切歯が舌側傾斜
臼歯関係、叢生は混合歯列期のため保留。
口腔内写真より前歯部反対咬合。顎裂がある。なので答えはa b
eは絶対にだめ。下顎は小さくせねば。
116回 A-27
ブラケットが装着された上顎中切歯と、装着予定のアーチワイヤーの矢状断面図
を示す。
装着後の歯の移動で増大するのはどれか。 1 つ選べ。
a SNA 角
b ANB 角
c 上顎突出度
d 上顎中切歯歯軸傾斜角
e 上下顎中切歯歯軸傾斜角
解答:d
解説:
ワイヤーの位置に動かしたいわけ。なのでdが正解となる。
abcの骨は動かさないので絶対に違う。
116回 A-34
19 歳の女性。下顎の前突感と前歯で咬みにくいことを主訴として来院した。診
断をした結果、外科的矯正治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊No. 6
A)、口腔内写真(別冊No. 6B)及びエックス線画像(別冊No. 6C)を別に示す。
セファロ分析の結果を図に示す。
術前矯正治療で行うのはどれか。 3 つ選べ。
a Spee 彎曲の平坦化
b 上下顎第一大臼歯の近遠心的関係の改善
c アーチレングスディスクレパンシーの改善
d 上顎切歯のデンタルコンペンセーションの除去
e 下顎切歯のデンタルコンペンセーションの除去
解答:a c e
解説:
セファロ:SNBが大きいので下顎前突。下顎の中切歯は舌側傾斜
臼歯関係:AngleⅢ級
叢生:上下顎ともにややあるが目立たない
術前矯正治療とは外科的治療の前に行う矯正のこと。
デンタルコンベンセーション⇒顎間関係が異常でも歯が代わりに位置や形態を変化させて機能的な口腔環境にする状態。歯が頑張ってくれる感じ。
acはアーチレングスディスクレパンシーの関係で、改善できる。上下顎ともに叢生気味なのでスペースが必要。
bの臼歯関係は外科的処置で改善する方が早い。
eは下顎の前歯の舌側傾斜がひどいため治す必要がある。
116回 A-49
混合歯列期の骨格性上顎前突患者に用いる矯正装置の写真(別冊No. 12)を別に
示す。
この治療法はどれか。 1 つ選べ。
a 限局矯正
b 部分矯正
c 本格矯正
d 抑制矯正
e 予防矯正
解答:d
解説:
ヘッドギア。上顎前突の治療に使う。上顎骨の成長抑制。上顎6番の遠心移動。
116回 A-79
9 成長期に用いる矯正装置の写真(別冊No. 30)を別に示す。
作用する縫合部はどれか。 3 つ選べ。
a 上顎間縫合
b 鼻骨間縫合
c 頰骨上顎縫合
d 側頭頰骨縫合
e 翼突口蓋縫合
解答:c d e
解説:
上顎前方牽引装置⇒上顎の前方成長を促す。受け口の治療とか。
縫合戦の向きを考える。
abは縦。つまり側方成長。
cdeは横。つまり前方成長に関わっている。
116回 A-82
12 歳の男児。上顎前歯の前突感を主訴として来院した。診断の結果、矯正歯科
治療を行うこととした。 初診時の顔面写真(別冊No. 32A)、 口腔内写真(別冊
No. 32B)、エックス線画像(別冊No. 32C)及び動的治療中の写真(別冊No. 32D)
を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
下顎頭と下顎窩の治療による変化として正しい組合せはどれか。 1 つ選べ。
下顎頭 下顎窩
a 前縁の骨吸収 後方部の骨吸収
b 前縁の骨添加 後方部の骨添加
c 後縁の骨吸収 前方部の骨吸収
d 後縁の骨添加 前方部の骨添加
e 後縁の骨添加 後方部の骨添加
解答:e
解説:
セファロ:下顎骨が小さい。上顎中切歯が唇側傾斜
叢生は目立たない。
アクチバトールの写真。筋機能装置。下顎の前方成長を促している。
下顎を前方に移動する。→下顎頭の後ろの筋肉が緊張する、つまり引っ張られ続ける→筋肉が疲れてしんどくなる~→骨を添加して緊張を弱めようとする、→後ろに骨が添加される。前方に成長させるので前方の骨は骨吸収される。下顎窩も下顎頭が前にくるためそこの部分は吸収される。
下の図の赤いところに添加される。
116回 A-85
19 歳の女性。咬み合わせのずれと口唇が閉じにくいことを主訴として来院し
た。診断をした結果、 4 、 5 、 4 、 4 の抜歯を伴うマルチブラケット装置を用い
た矯正歯科治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊No. 35A)、口腔内写
真(別冊No. 35B)及びエックス線画像(別冊No. 35C)を別に示す。セファロ分析
の結果を図に示す。
適切な治療目標はどれか。 4 つ選べ。
a ANB 角の増加
b 口元の突出感の軽減
c 上下顎歯列正中線の一致
d 上下顎中切歯歯軸傾斜角の増加
e 両側 Angle I 級の大臼歯関係の確立
解答:bcde
解説:
セファロ:骨は正常。上顎下顎ともに唇側傾斜
叢生:なし
臼歯関係:右側Ⅰ級、左側がⅢ級
aは骨は異常ないので違う。なのでbcde
b 口元の突出感の軽減:上下顎前歯部が唇側傾斜なのでなおると軽減する
c 上下顎歯列正中線の一致
d 上下顎中切歯歯軸傾斜角の増加:唇側傾斜を治すと増える
e 両側 Angle I 級の大臼歯関係の確立
116回 B-11
過蓋咬合を伴う骨格性Ⅲ級でみられるのはどれか。 1 つ選べ。
a 鼻唇角の開大
b オトガイ部の後退
c 上顎臼歯の舌側傾斜
d 下顎切歯の唇側傾斜
e Spee 彎曲の深さの増大
解答:e
解説:
骨格性Ⅲ級⇒下顎前突:過蓋咬合で反対咬合のケースはどれ?と聞かれている。
eのスピーの彎曲だが、過蓋咬合のときを考えると下顎の1番はスピーの彎曲の起点。これが過蓋咬合により上にあがっていると考えると深くなることがわかる。
cdは判断しにくい。
116回 B-21
オーバーバイトが小さく、ハイアングルを伴う成長期の骨格性上顎前突に対して
上顎顎外固定装置を用いた矯正歯科治療を行うこととした。牽引方向の写真(別冊
No. 5)を別に示す。
適切な牽引方向はどれか。 1 つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
解答:e
解説:
ハイアングル⇒開口気味
骨格性上顎前突⇒アイは違う
ウも×⇒開口してしまう。
オーバーバイトが小さいことからバイトを浅くするのはNG。上の奥歯を後ろにするとオーバーバイトがますます小さくなることにより開口する。→エ×
オ サービカルプルヘッドギアでまっすぐ後ろに引っ張るのが正解。
116回 B-24
矯正装置の写真(別冊No. 7)を別に示す。
治療により増加するのはどれか。 2 つ選べ。
a FMIA
b 下顎角
c SNA 角
d SNB 角
e 上下顎中切歯歯軸傾斜角
解答:a e
解説:
タングクリブ。指しゃぶりや舌で前歯を押す舌突出癖などの悪習癖を改善するためのもの。
下顎角やSNA SNBは骨格系だから無理。タングクリブは機能性の矯正装置なので動かない。
e 上下顎中切歯歯軸傾斜角:上顎下顎前歯が唇側気味なので舌側気味に治すため。
116回 B-31
臼歯部交叉咬合の原因となるのはどれか。 2 つ選べ。
a 吸指癖
b 口呼吸
c 咬爪癖
d 弄唇癖
e 舌突出癖
解答:a b
解説:
悪習癖?臼歯部交叉咬合ということは低位舌?
a 吸指癖:指を吸うことによって上顎が狭窄歯列弓になる。
b 口呼吸:低位舌により下顎は広く頬部の筋肉により上顎は狭くなる。
c 咬爪癖:狭窄まではいかないかな。
d 弄唇癖:だいたい前歯部に影響
e 舌突出癖:嚥下のときに舌を前方に突き出す癖のこと。⇒開口、空隙歯列
116回 B-68
7 歳の女児。前歯で物が咬み切れないことを主訴として来院した。下顎後退位で
切端咬合はとれない。診断をした結果、矯正歯科治療を行うこととした。初診時の
顔面写真(別冊No. 26A)、口腔内写真(別冊No. 26B)及びエックス線画像(別冊
No. 26C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
適切な矯正装置はどれか。 2 つ選べ。
a 咬合斜面板
b 舌側弧線装置
c チンキャップ
d リップバンパー
e スライディングプレート
解答:c e
解説:
セファロ:下顎骨がやや大きい。 上顎中切歯は唇側傾斜、下顎中切歯も唇側傾斜。
a 咬合斜面板:下顎を前方に動かす装置なので×
b 舌側弧線装置:リンガルアーチ。数本の歯を移動するために使い、骨には作用しない×
c チンキャップ:下顎の成長を抑制するため〇
d リップバンパー:下顎の歯列の拡大に使うので×
e スライディングプレート:下顎を後方へ下がりやすくするための装置〇
116回 B-83
8 歳の女児。前歯の隙間を主訴として来院した。初診時の顔面写真(別冊No. 35
A)、口腔内写真(別冊No. 35B)及びエックス線画像(別冊No. 35C)を別に示す。
セファロ分析の結果を図に示す。
まず行う処置はどれか。 1 つ選べ。
a 正中離開の閉鎖
b 下顎左側乳犬歯の抜去
c 上顎右側第一大臼歯の開窓
d 上顎右側第二乳臼歯の抜去
e 左側乳犬歯交叉咬合の改善
解答:d
解説:
セファロ:上顎、下顎中切歯ともに舌側傾斜気味
右上2番がでてこれない。
a 正中離開の閉鎖:みにくいアヒルの子の時期なので正常
b 下顎左側乳犬歯の抜去:下顎が主訴ではない。
c 上顎右側第一大臼歯の開窓:なぜ関係ない6を?
d 上顎右側第二乳臼歯の抜去:右上Eを抜くとスペースができる。吸収も始まっているので抜くのが適当〇
e 左側乳犬歯交叉咬合の改善:乳歯のときにしなくてよい。
116回 B-90
21 歳の女性。下顎の前突感と前歯の咬み合わせが悪いことを主訴として来院し
た。初診時の顔面写真(別冊No. 39A)、口腔内写真(別冊No. 39B)及びエックス
線画像(別冊No. 39C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
適切な治療方針はどれか。 1 つ選べ。
解答:c
解説:
セファロ:上顎骨は小さい、下顎骨は大きい、上顎中切歯は唇側傾斜、下顎中切歯は舌側傾斜
叢生:上顎の叢生は目立つ。下顎もやや叢生。
臼歯関係:Ⅲ級
ルフォーⅠ型骨切術は上顎骨を骨切り後上顎骨を好きなところに移動できるので採用。
下顎枝矢状分割術SSROは下顎を移動できるので採用。
抜歯をどうするかだが・・・
叢生が上顎は目立つので上顎は絶対に抜歯が必要。下顎はそれほどではない。
上顎の5番か4番を抜いて3番のスペースを作る必要がある。5番を抜いたら4番も動かす必要がある。それでは時間がかかるので4番を抜いて3番を動かす。
116回 C-8
AngleⅡ級 2 類で大きな値を示すのはどれか。 2 つ選べ。
a 顔面角
b SNB 角
c ANB 角
d 上顎中切歯歯軸傾斜角
e 上下顎中切歯歯軸傾斜角
解答:c e
解説:
AngleⅡ級1類:上顎前突。上顎前歯の前突、つまり出っ歯。口呼吸気味。
AngleⅡ級2類:上顎前突。上顎前歯が舌側傾斜気味。正常な鼻呼吸。オーバーバイト気味。
116回 C-19
ターミナルプレーンと第一大臼歯萌出完了後の咬合関係の組合せで正しいのは
どれか。 1 つ選べ。
a 垂直型 ー AngleⅠ級
b 垂直型 ー AngleⅢ級
c 近心階段型 ー AngleⅡ級
d 遠心階段型 ー AngleⅠ級
e 遠心階段型 ー AngleⅢ級
解答:a
解説:
下顎6番が上顎6番に対して近心⇒Ⅲ級 近心階段型
下顎6番が上顎6番に対して遠心⇒Ⅱ級 遠心階段型
116回 C-31
前歯部被蓋関係の模式図を示す。
下唇の吸唇癖により生じるのはどれか。 1 つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
解答:d
解説:
下唇の吸唇癖。
上顎前歯⇒唇側傾斜、下顎前歯⇒舌側傾斜、過蓋咬合
口が閉じにくいため口呼吸になりやすい。
116回 C-40
31 歳の女性。前歯部の咬み合わせの異常を主訴として来院した。家族から睡眠
中のいびきを指摘されることがあるという。BMI は 33、AHI は 18、アーチレング
スディスクレパンシーは上顎 ‒ 7 mm、下顎 ‒ 4 mm である。初診時の口腔内写真
(別冊No. 13A)とエックス線画像(別冊No. 13B)を別に示す。セファロ分析の結
果を図に示す。
適切な治療方針はどれか。 4 つ選べ。
a 内科への紹介
b 下顎骨前方移動術
c 上顎骨後方移動術
d 4 4 の抜歯
e 4 4 の抜歯
解答:a b d e
解説:
BMI33⇒肥満(2度)
AHI18⇒睡眠時無呼吸の判断基準、低呼吸指数 18は中程度。
セファロ:下顎骨小さい、上顎前歯唇側傾斜、下顎前歯唇側傾斜。唇側傾斜は口呼吸による?
叢生:上下ともに目立つ
臼歯関係:左右共にAngleⅡ級
上顎骨は正常なのでcは違う。
aは睡眠時無呼吸の治療のため
de はアーチディスクレパンシーの確保のため
116回 C-50
マルチブラケット装置を用いて骨格性下顎前突の改善を図ることとした。矯正歯
科治療中の口腔内写真(別冊No. 18)を別に示す。
治療目標として適切なのはどれか。 2 つ選べ。
a 下顎前歯の挺出
b 下顎大臼歯の挺出
c 下顎前歯の舌側移動
d 下顎大臼歯の遠心移動
e 下顎大臼歯の頰側傾斜
解答:c d
解説:
受け口の治療を選べばいい。下顎を後ろに、小さくするイメージを選べばいい。
116回 C-51
エッジワイズ法による治療の最終段階で用いるワイヤーに適した材質はどれか。
2 つ選べ。
a ステンレス鋼
b 金銀パラジウム合金
c コバルトクロム合金
d ニッケルチタン合金
e チタンモリブデン合金
解答:a c
解説:
最終段階という言葉に注目。
a ステンレス鋼:〇かたいので変形しにくい(たわみにくい)が部分的に曲げれるので最終調整に使う。
b 金銀パラジウム合金
c コバルトクロム合金:〇かたいので変形しにくいが、ステンレスよりも柔軟があり曲げやすい。
d ニッケルチタン合金:矯正治療のはじめの段階に使う。細いので持続的な弱い力をかける最初の段階に使う。形状記憶型である。
e チタンモリブデン合金:ニッケルとステンレスの中間的な硬さや弾性をもつ。治療対象の部分修正に使う。形状記憶型である。
116回 C-81
9 歳の女児。口が閉じにくいことを主訴として来院した。診断をした結果、矯正
歯科治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊No. 34A)、口腔内写真(別冊
No. 34B)及びエックス線画像(別冊No. 34C)を別に示す。セファロ分析の結果を
図に示す。
適切な矯正装置はどれか。 1 つ選べ。
a 咬合斜面板
b ヘッドギア
c Herbst 装置
d バイオネーター
e リップバンパー
解答:b
解説:
セファロ:上顎が大きい。上顎中切歯唇側傾斜
上顎の成長を抑制するためにヘッドギア
a 咬合斜面板:下顎の前方移動
b ヘッドギア
c Herbst 装置:ハーブスト装置。下顎の成長を目的とした矯正装置。反作用として上顎骨は後退する。
d バイオネーター:機能矯正装置。下顎の前方移動。
e リップバンパー:下顎の歯列の拡大。
116回 D-10
上下顎歯槽基底部の前後的位置関係を評価するのはどれか。 1 つ選べ。
a Y 軸角
b 顔面角
c SNP 角
d A-B 平面角
e 上顎突出度
解答:d
解説:
上下顎⇒AかBを使う。
116回 D-22
下顎枝矢状分割術を行う下顎前突症患者の術前 3D-CT(別冊No. 2A)と CT を用
いたシミュレーション像(別冊No. 2B)を別に示す。
術後に予想されるのはどれか。 3 つ選べ。
a 下顔面高の増大
b 咬合平面の改善
c 右側の内外側骨片間の干渉
d 左側の内外側骨片間の空隙
e 下顎枝部後縁からの内側骨片の突出
解答:c d e
解説:
A:下顎前突かつ正中がずれている。前に出ているのを後ろにずらすだけでなく右にずらした。
B:Bのシミュレーションでは隙間が空いているが実際ではプレートでくっつける。
a 下顔面高の増大:小さくするため減少する
b 咬合平面の改善:術前の矯正をしてから手術する。
c 右側の内外側骨片間の干渉:右側は下顎枝に当たっている〇
d 左側の内外側骨片間の空隙:〇
e 下顎枝部後縁からの内側骨片の突出:〇Bの真ん中の写真だが、下顎枝後面が後ろに出すぎている。茎状突起にぶつかりそうである。
116回 D-29
抑制矯正はどれか。 2 つ選べ。
a 乳歯の早期脱落に対する保隙装置の装着
b 歯齢ⅡC 期の開咬に対する筋機能療法の適用
c 顎間関係の不調和に対する外科的矯正治療の適用
d 永久歯列期の抜歯を伴うマルチブラケット装置の装着
e 歯齢ⅢA 期の反対咬合に対するリンガルアーチの装着
解答:b e
解説:
抑制矯正⇒成長期の不正咬合の要因を見つけ出して抑制する矯正。
a 乳歯の早期脱落に対する保隙装置の装着:保隙装置は矯正ではない。
b 歯齢ⅡC 期の開咬に対する筋機能療法の適用:ⅡC期 6番及び前歯萌出開始。タングクリブとか。この頃の開口は舌突出癖がほとんど。舌の悪習癖を除去する。
c 顎間関係の不調和に対する外科的矯正治療の適用:成長が終わって全てはえかわってからする。
d 永久歯列期の抜歯を伴うマルチブラケット装置の装着:成長が終わって全てはえかわってからする。
e 歯齢ⅢA 期の反対咬合に対するリンガルアーチの装着:ⅢA期 6番及び前歯萌出完了期。上顎の成長前に反対咬合になってしまった場合は余計ひどくなってしまう。上顎が成長する前に上顎を押し出すと下顎にひっかからずに上顎の成長を邪魔しないで改善できる。
116回 D-74
マルチブラケット装置に用いるチューブ付きバンドの装着過程の写真(別冊
No. 27)を別に示す。
実施の順番に並べよ。
解答: ① → ② → ③ → ④ → ⑤
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
解答:c e d b a
解説:
ウ:隙間を作っている。コンタクトがきついとバンドがはまらないため。
オ:バンドのサイズの試適
エ:ハイトゲージでワイヤーの位置を決める。咬合面から3㎜くらいにしたい。
イ:スポットウェルダーでバンドチューブをつける
ア:歯にセットするためにセメントをつけている。
116回 D-89
上顎前突で用いるアクチバトールの模式図を示す。
上顎前歯を舌側傾斜させるために誘導面形成すべき部位はどれか。 2 つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
解答:a e
解説:
誘導面形成⇒動くと当たるところが削るところ!!と考えよう。
←←←←←←筋肉の動き
★アクチバトールに作用機序
少しだけ受け口の位置に顎を固定する
⇒下顎を前にして構成咬合位をとっている
⇒無理に前に顎が動きたがる
⇒筋肉は後ろに行きたがる。つまり下顎を後ろに移動させる力がアクチバトールに伝わる
⇒アクチバトールが接している上顎に力が加わる。
⇒力が上顎のワイヤーに伝わって上顎を後ろに移動させようとする。
⇒上顎前歯が舌側傾斜になる。
⇒ということは、上顎の前歯が動くとアクチバトールのレジンのところ(図の灰色)にぶつかる。
⇒なのでレジンをリリーフする必要がある。なのでアが答え。
⇒同じようにオも動くが歯に当たっていると動けない。なのでオもリリーフ。
イとウに下顎を動かす必要はないので×⇒削ると力がかからなくなってしまう。
116回 D-90
20 歳の女性。口唇の突出感を主訴として来院した。口腔内写真(別冊No. 34)を
別に示す。第一大臼歯の咬合関係は両側 AngleⅠ級である。検査の結果、available
arch length は上顎 70.0 mm、下顎 64.0 mm、Spee 彎曲の深さは 0 mm であった。
左右歯冠近遠心幅径の計測結果の平均値を表に示す。
FMIA は 47.0 度であった。上下顎両側第一小臼歯を抜去し、切歯を後退させるこ
ととした。
目標とする片側の下顎大臼歯の近心移動量を求めよ。
ただし、FMIA の基準値は 57.0 度とする。なお、小数点以下第 2 位の数値が得
られた場合には、四捨五入すること。
解答: ① .② mm
解答:1.0
解説:
アベイラブルアーチレングス⇒両側6番の近心から前方の歯槽部に正常な配列として利用できる歯列弓周長のこと。(歯列弓の大きさ)
リクワイドアーチレングス⇒5番から前方の10歯の歯冠幅径の総和(歯の大きさ)
アーチレングスディスクレパンシー=アベイラブルアーチレングスーリクワイドアーチレングス
=64-70=ー6mm
ー6mmということは叢生で抜歯症例である。
FMIA⇒下顎の中切歯傾斜度を見る。
トータルディスクレパンシー=アーチレングスディスクレパンシー+セファログラムコレクション(FMIAー57°)÷2.5×2+スピーの彎曲
=ー6mm+(47-57)÷2.5×2 +0
=ー14 ー14mm足らない。
ここで4番を抜くと8×2=16mm隙間ができる。
16-14=2mm 2mm分6番を前に出せばいい。
なので片側は2÷1=1mm
DH 32回 午前54
矯正歯科の診断過程を以下に示す。
①の過程で行われるのはどれか。2 つ選べ。
a 印象採得
b 成長予測
c 主訴の聴取
d 頭部エックス線規格写真撮影
解答:a d
解説:
治療計画の立案をするための資料を集める必要がある。模型、X線写真で計測をする。
DH 32回 午前55
下顎骨の写真(別冊午前No.17) を別に示す。
矢印で示す部位の成長を促進できるのはどれか。1 つ選べ。
a ヘッドギア
b オトガイ帽装置
c バイオネーター
d リップバンパー
解答:c
解説:
下顎の成長を促すのはどれかと聞かれている。
バイオネーター⇒機能的矯正装置。下顎の成長を促す。
a ヘッドギア:上顎の成長抑制
b オトガイ帽装置:下顎の成長抑制
c バイオネーター
d リップバンパー:下顎臼歯の遠心移動
DH 32回 午前81
57歳の男性
1年前に「①脳梗塞を発症」し、軽度の左半身麻痺がある。
「②本人の意欲」と「③家族の支え」もあり先週から「④仕事に復帰」することができた。
「 」内の部分で国際生活機能分領〈ICF〉の環境因子はどれか。1 つ選べ。
a ①
b ②
c ③
d ④
解答:c
解説:
ICF=国際生活機能分類。背景因子として環境因子と個人因子があり、生活機能として心身機能、活動、参加がある。
脳梗塞⇒心身機能
本人の意欲⇒個人因子
仕事に復帰⇒参加
があてはまる。
DH 32回 午前93
矯正歯科治療に使用する器具の写真(別冊午前No.37)を別に示す。
角線のワイヤーを屈曲するのはどれか。2つ選べ。
a ①
b ②
c ③
d ④
解答:cd
解説:
a ①:ホウのプライヤー ワイヤーの結紮や適合に使う。
b ②:バンドコンタリングプライヤー 矯正用バンドの調整
c ③:ツイードアーチベンディングプライヤー:角ワイヤーを曲げる為に使う
d ④:ターレット:ワイヤーを曲げるために使う
DH 32回 午前102
矯正歯科診断時の評価に用いる側貌写真(別冊午前No.43) を別に示す。
写真と評価する内容の組合せで正しいのはどれか。2 つ選べ。
a ①ーー口唇形態
b ②ーー犬歯の位置
c ③ーー過蓋咬合
d ④ーー口唇の突出度
解答:c d
解説:
写真で見た通り評価すればいい。
③:過蓋咬合ならばオトガイ唇溝のくびれが弱かったりオトガイ筋が緊張してしわができたりする。
④:Eライン
DH 32回 午後53
マイナスのアーチレングスディスクレパンシーで生じる不正咬合はどれか。
1 つ選べ。
a 叢生
b 過蓋咬合
c 下顎前突
d 空隙歯列弓
解答:a
解説:
アーチレングスディスクレパンシー=
歯列弓周長(アベイラブルアーチレングスAvailable arch length) ー
第二小臼歯から第二小臼歯までの歯冠幅径の和(リクワイアードアーチレングスRequired arch length)
歯列弓に対して歯を並べるスペースがどれくらいあるかを調べる。
DH 32回 午後54
作業用模型上て製作された装置の口蓋側面観の写真(別冊午後No.21A)と側方面観の写真(別冊午後No.21B)を別に示す。
この装置の使用目的はどれか。1 つ選べ。
a 保隙
b 保定
c 歯列の側方拡大
d 切歯の舌側移動
解答:b
解説:
ホーレータイプのリテーナーである。
矯正後の後戻りを防ぐための保定装置である。
DH 32回 午後55
20歳の男性。前歯の咬み合わせが気になることを主訴として来院した。
患者の初診時の口腔内写真(別冊午後No.22)を別に示す。
口腔内の特徴はどれか。2 つ選べ。
a オーバーバイトは過大である。
b 大臼歯関係はAngle II 級である。
c 上顎右側中切歯は唇側傾斜を示す。
d オーバージェットはマイナスである。
解答:a b
解説:
a オーバーバイトは垂直方向の重なりのこと。下顎前歯がほぼ見えてないのでオーバーバイトである。
b 大臼歯関係はAngleは上下の6番を見る。両側とも上顎6番が下顎6番より近心にあるのでAngleⅡ級。
c 上顎右側中切歯は舌側傾斜。左の写真より。
d オーバージェットは水平方向の重なりのこと。そこまで目立たない。
DH 32回 午後96
矯正装置装着の模型写真(別冊午後No.41A)と器具の写真(別冊午後No.41B)を別に示す。
矢印で示す材料をブラケットに装着する際に使用する器具はどれか。1 つ選べ。
a ①
b ②
c ③
d ④
解答:b
解説:
a ①:リガチャーインスツルメントとかツイスターとか呼ばれる。ワイヤーの結紮に用いられる。
b ②:モスキートフォーセップス:エラスティックの結紮
c ③:エラスティックセパレーティングプライヤー:エラスティックセパレーターを歯につけるときに使う。
d ④:リガチャータイイングプライヤー:ブラケットとアーチワイヤーをくっつける。