117回 A-26
Porphyromonas gingivalis の病原因子はどれか。 2 つ選べ。
a butyric acid
b dentilisin
c gingipain
d leukotoxin
e sialidase
解答:a c
解説:
a butyric acid :酪酸
b dentilisin : デンティリシン(デンティコラの病原因子)
c gingipain :ジンジパイン
d leukotoxin :ライコトリエン (アクチノミセテムコミタンスの毒素)
e sialidase :シアリゲーゼ(ノイラミダーゼ)のこと。インフルエンザウイルスが出す酵素
117回 B-90
9 歳の女児。口腔粘膜の異常を主訴として来院した。 3 日前から発熱があり、そ
の後口腔内症状が発現したという。水分摂取時に仏痛があり、口臭を認める。初診
時の口腔内写真(別冊No. 34A)と口唇の写真(別冊No. 34B)を別に示す。
原因として考えられるのはどれか。 1 つ選べ。
a 水痘ウイルス
b 風疹ウイルス
c 麻疹ウイルス
d 単純疱疹ウイルス
e ムンプスウイルス
f コクサッキー A ウイルス
解説:d
解説:
口腔粘膜⇒腫れている、唇に水疱が見られる
口臭⇒水疱が破れて細菌感染
a 水痘ウイルス ⇒子供は全身に発疹、大人はわき腹辺りに発疹がみられる
b 風疹ウイルス ⇒リンパ節の腫れ、風疹の発疹は体の広範囲に淡く小さいぶつぶつができる
c 麻疹ウイルス ⇒コップリック斑
d 単純疱疹ウイルス⇒唇に水疱がみられる。口唇ヘルペス
e ムンプスウイルス⇒おたふく風邪で耳下腺が腫れる
f コクサッキー A ウイルス⇒ヘルパンギーナ。口峡部に水泡ができる
117回 C-20
生後、ミュータンスレンサ球菌が定着しやすい時期はどれか。 1 つ選べ。
a 0~ 6 か月
b 8~16 か月
c 19~31 か月
d 34~44 か月
e 48~54 か月
解答: c
解説:
歯が生え始める時期は6カ月頃。この頃から感染・定着が始まるが、ミルクや母乳より離乳食の方がスクロースが多いため離乳食メインになる時期を選べばいい。離乳食が始まるのは10カ月頃だがこの頃は母乳やミルクもまだある。1才半くらいからが離乳食メイン。
117回 C-63
DNA と RNA の両方を有する微生物による感染症はどれか。 2 つ選べ。
a 梅 毒
b 麻 疹
c B 型肝炎
d 手足口病
e ツツガムシ病
解答:a e
解説:
ウイルスはDNAかRNAどちらか一方。
細菌以上は両方もつ。
梅毒は細菌でツツガムシはダニの一種なので療法持つ。
手足口病はコックサッキーウイルス
117回 D-10
Congo-Red 染色に陽性を呈するのはどれか。 1 つ選べ。
a 歯牙腫
b 歯原性線維腫
c 石灰化歯原性囊胞
d 腺腫様歯原性腫瘍
e 石灰化上皮性歯原性腫瘍
解答:e
解説:
コンゴレッドはアミロイドを染めます。アミロイドとは繊維状の異常なタンパク質のことです。
石灰化上皮性歯原性腫瘍にはアミロイド様の沈着がみられます。
117回 D-14
ヒトパピローマウイルス〈HPV〉の感染が疑われるのはどれか。 1 つ選べ。
a 骨 腫
b 血管腫
c 線維腫
d 乳頭腫
e 神経鞘腫
解答: d
解説:
ヒトパピローマウイルスは子宮頸がんの主な原因。尖圭コンジローマや乳頭腫の原因でもある。
117回 D-34
慢性歯周炎と関連性が高いのはどれか。 2 つ選べ。
a Clostridium tetani
b Treponema denticola
c Campylobacter jejuni
d Mycobacterium leprae
e Tannerella forsythia
解答:b e
解説:
a Clostridium tetani :破傷風 クロストリジウム テタニ
b Treponema denticola :グラム陰性のトレポネーマ デンティコラ
c Campylobacter jejuni :カンピロバクター ジュジュニ 食中毒菌
d Mycobacterium leprae :マイコバクテリウム レプラエ らい菌
e Tannerella forsythia :グラム陰性菌のタンネレラフォーサイシア
116回 A-57
偏性細胞内寄生細菌はどれか。 1 つ選べ。
a Tannerella forsythia
b Chlamydia trachomatis
c Streptococcus pyogenes
d Fusobacterium nucleatum
e Porphyromonas gingivalis
解答:b
解説:
偏性細胞内寄生細菌⇒生きた細胞内に寄生している。クラミジアとかリケッチア
a Tannerella forsythia:タンネレラフォーサイシア 歯周病菌
b Chlamydia trachomatis:クラミジア
c Streptococcus pyogenes:化膿連鎖球菌
d Fusobacterium nucleatum:歯周病菌、偏性好気性グラム陰性桿菌
e Porphyromonas gingivalis:歯周病菌、偏性好気性グラム陰性桿菌
116回 A-3
耐熱性が最も高いのはどれか。 1 つ選べ。
a 芽 胞
b 線 毛
c 鞭 毛
d 細胞壁
e 細胞膜
解答:a
解説:
芽胞をもつもの⇒ボツリヌス菌、破傷風、セレウス菌
熱に強いので食中毒の原因になる。
116回 A-77
75 歳の女児。舌の疼痛を主訴として来院した。数日前から発熱、食欲不振、感冒
様症状があるという。 初診時の口腔内写真(別冊No. 28A)と手足の写真(別冊
No. 28B)を別に示す。
原因として考えられるのはどれか。 2 つ選べ。
a 麻疹ウイルス
b エンテロウイルス
c ムンプスウイルス
d コクサッキーウイルス
e 単純ヘルペスウイルス
解答:b d
116回 B-74
グラム染色で青紫色に染まるのはどれか。 2 つ選べ。
a Vibrio cholerae
b Clostridium tetani
c Helicobacter pylori
d Staphylococcus aureus
e Haemophilus influenzae
解答:b d
解説:
グラム染色で青紫色⇒グラム陽性菌
a Vibrio cholerae:コレラ
b Clostridium tetani:破傷風
c Helicobacter pylori:ピロリ菌
d Staphylococcus aureus:黄色ブドウ球菌、スタフィロコッカスアウレウス
e Haemophilus influenzae:インフルエンザウイルス
116回 C-13
薬剤耐性遺伝子を伝達するのはどれか。 1 つ選べ。
a 莢 膜
b タイコ酸
c リポ多糖
d プラスミド
e リボソーム
解答:d
解説:
細菌は原核生物であるので核DNA以外の遺伝因子がある。それがプラスミド。ここに薬剤耐性プラスミドを持った菌が伝達する。
a 莢 膜:細胞壁の外側にある膜。食作用に抵抗する。
b タイコ酸:細胞壁の成分
c リポ多糖:外膜
d プラスミド
e リボソーム:タンパク質合成のために働く。
116回 C-83
ヒトの舌背を主たる定着部位とするのはどれか。 1 つ選べ。
a Streptococcus mutans
b Streptococcus pyogenes
c Streptococcus sanguinis
d Streptococcus salivarius
e Streptococcus intermedius
解答:d
解説:
ストレプトコッカス→連鎖状の球菌。
a Streptococcus mutans:虫歯菌
b Streptococcus pyogenes:ピオゲネス。A群連鎖球菌。咽頭炎
c Streptococcus sanguinis:サングインス。歯垢やプラーク中にいる。
d Streptococcus salivarius:〇人の唾液の中の40~60%を占める細菌。有毒な悪玉菌の増殖をおさえて口臭や部斯波、歯周病をおさえる。舌の表面で活躍する。
e Streptococcus intermedius:インターメディウス。口腔常在菌。毒素を産生する。
116回 D-4
毛状〈毛様〉白板症の原因はどれか。 1 つ選べ。
a EB ウイルス
b 麻疹ウイルス
c 単純ヘルペスウイルス
d インフルエンザウイルス
e ヒトパピローマウイルス
解答:a
解説:
EBウイルス⇒エプスタインバーウイルス AIDSによる日和見感染。
116回 D-25
発熱を生じた施設入居高齢者の喀痰 Gram 染色像(別冊No. 4)を別に示す。
矢印に示す病原微生物で最も可能性が高いのはどれか。 1 つ選べ。
a Escherichia coli
b Haemophilus influenzae
c Pseudomonas aeruginosa
d Porphyromonas gingivalis
e Streptococcus pneumoniae
解答:e
解説:
グラム染色像⇒連鎖球菌
a Escherichia coli:エスケリアコリ 大腸菌
b Haemophilus influenzae:ヘモフィルスインフルエンザ インフルエンザ
c Pseudomonas aeruginosa:ミュードモナスエルギノーザ 緑膿菌
d Porphyromonas gingivalis:歯周病菌 ポルフィノモナスジンジバリス
e Streptococcus pneumoniae:ストレプトコッカスニューモニア 肺炎連鎖球菌
DH 32回 午前9
グラム陰性歯の表層構造を模式図に示す。
リポ多糖はどれか。1つ選べ。
a ①
b ②
c ③
d ④
解答:d
解説:
a ①線毛
b ②ポーリン
c ③鞭毛
d ④リポ多糖 LPS。グラム陰性細菌の外膜にある多糖のこと。
DH 32回 午前13
口腔細菌を歯周病への関連が高い順に分類しピラミッド状にしたものを模式図に示す。
矢印で示す部位に含まれるのはどれか。 1つ選べ。
a Streptococcus mutans
b Fusobacterium nucleatum
c Porphyromonas gingivalis
d Aggregatibacter actinomycetemcomitans
解答:c
解説:
ピラミッドの上のレッドコンプレックスが一番病原性が高い。
レッドコンプレックスは、タンネレラ・フォーサイシア、トレポネーマ・デンティコーラ、ポルフィロモナス・ジンジバリスの3つがある。
a Streptococcus mutans:むし歯菌 ストレプトコッカス・ミュータンス
b Fusobacterium nucleatum:フソバクテリウム ヌクレアタム
c Porphyromonas gingivalis:ポルフィノモナス・ジンジバリス 歯周病菌。
d Aggregatibacter actinomycetemcomitans:アグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス Aa菌のこと。
DH 32回 午後15
口腔微生物の電子顕微鏡写真(別冊午後No.2) を別に示す。
正しいのはどれか。1 つ選べ。
a Candida albicans
b Treponema denticola
c Streptococcus mutans
d Porphyromonas gingivails
解答:b
解説:
写真かららせん菌であることが分かる。らせん菌と言えばデンティコラ
a Candida albicans:カンジダ
b Treponema denticola:トレポネーマ・デンティコラ 歯周病
c Streptococcus mutans:ストレプトコッカス・ミュータンス う蝕
d Porphyromonas gingivails:ポルフィノモナス・ジンジバリス 歯周病
DH 32回 午後24
プラークに糖質を加えた場合のpH 変化を図に示す。
正しいのはどれか。1 つ選べ。
a ①ではキシリトールを加えた。
b ②ではプラーク中細菌が酸を産生している。
c ③では①に比べて3 倍の酸が産生された。
d ④では唾液中のアミラーゼが作用している。
解答:b
解説:
a ①ではキシリトールを加えた。:キシリトールはミュータンスに分解されないので酸を産生しない。
b ②ではプラーク中細菌が酸を産生している。:〇酸を産生しているのでpHが小さくなる。
c ③では①に比べて3 倍の酸が産生された。:数値が単純に倍されるわけではない。
d ④では唾液中のアミラーゼが作用している。:アミラーゼは消化酵素であって緩衝作用ではない。